鉄くず・鉄スクラップは産業廃棄物として処分される、不要となった鉄製品です。
しかし、鉄くずは再加工することで、何度も新しい鉄製品としてリサイクルすることができます。
人類は誕生してすぐに鉄を用いた道具を発明しており、現代にいたるまで鉄製品は欠かせないものでした。
普段の生活でも私たちは金属製品に囲まれて生きていますが、その鉄がどこから来たか、どうなって廃棄されていくのかは意識することはありません。
この記事では、鉄くずに焦点を当て、その種類について解説していきます。

鉄くずの種類

鉄くずの分類方法はいくつかあり、ここでは2つの分類方法について説明します。
鉄くずがどこからやってくるか、鉄くずがどのようにできあがっているかの2つの分類です。

鉄くずを発生源で分類

1つ目は、鉄くずがどこからやってきたかで分類する方法です。
この方法で鉄くずを大別すると、「市中スクラップ」と「自家発生スクラップ」の2つに分かれます。
市中スクラップとは、市中に出回った後に発生する鉄のスクラップです。
市中スクラップは、さらに工業製品の製造工場から発生する工場発生スクラップと、廃車などから取り出す老廃スクラップの2つに分けられます。
自家発生スクラップは、鉄鋼メーカーで製鋼などの工程途中で発生するスクラップです。

鉄くずを鉄の種類で分類

鉄くずを含まれている鉄の種類で分類すると、銑くずと鋼くずに分けることができます。
さらに、前者の銑くずもその用途で分類することが可能です。

1．上銑くず(機械や道具銑として利用できます)
2．並銑くず(鍋、かま、ロストルとして利用できます)
3．可鍛鋳鉄銑くず
また、後者の鋼くずについては、その品質によって以下の通り5つに分類されています。
1．炭素鋼くず
2．定道炭素くず
3．低りん、低硫、低銅炭素鋼くず
4．合金鋼くず
5．雑用鋼くず

おわりに

鉄くずを2つの分類方法に分け、さらに細かい分類方法について説明しました。
鉄くずと一口に言っても、さまざまな種類があることが分かっていただけたと思います。

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